お日の森くらぶ 内部研修報告


2024年6月15日(土) 旬の趣味の会

夜のお日の森を探検

 定例作業や森林ふれあいイベント以外の活動を初めて試みました。活動の主な目的は、お日の森の水辺などでの動物探しです。特に、作業活動時間以外の時間帯=つまり夕方から夜にかけて、どんな水生動物たちに出会えるかを期待しての実施でした。参加者は5名で、活動内容は、以下のようなものでした。

(1)日が傾いた時刻、お日の森内の小さな沢で水生動物を捜索しました。ヤゴ、オオシマトビケラ、ヘビトンボ、カワゲラ、プラナリア、ガガンボ等、多くの生物を捕まえ、最後に沢に返しました。

(2)暗闇を待って、飛び交うホタルを求めてお日の森の沢に向かいましたが、肝心のホタルを発見することはできませんでした。

(3)山の神広場で、準備していたライトトラップを観察しました。キマダラカミキリと思われる小さめのカミキリが沢山集まりました。集まったカミキリたちは、森に戻しました。

水生生物
水生生物
ホタルを求めて
ホタルを求めて
闇に浮かぶトラップ
闇に浮かぶトラップ

 

夜のお日の森は、やはり、いつも見る日中とは違っていました。

 

また、都市に隣接する森の夜は、街明かりを散乱する雲やその背後の月のせいもあってか、灯火を消しても漆黒とならずほのかに白んでいました。

 



2024年6月8日(土)      チェーンソー講習会

集合写真
集合写真

 

毎年恒例になったチェーンソー講習会が開催されました。今年はいつになく多く14名の受講です。最初に代表より30分のレクチャー。チェーンソーは便利な道具だが、とにかく安全に配慮することが重要。また、使う機会をなるべく増やして慣れていくことが必要な一方、事故の多くは、少し慣れてきた頃に多く発生している点など改めて注意がありました。

 

代表者からのレクチャー
代表者からのレクチャー

 

 その後、3班に分かれて講習開始です。

 初級者は全く初めての2名。初歩からのじっくり丁寧な説明後、分解整備、目立てを実習。その後は、用意してあったヒノキ材を使って、玉切り、受け口、追い口の練習を行いました。初めてにしてはまあまあ、との講師評。継続的に練習することが大事。受講者は楽しかったとの感想。

 

熱血指導
熱血指導
玉切りしてます
玉切りしてます

 2班は初級者・中級者Aとして、ある程度使用経験のあるメンバーが6名参加です。まずは、始業点検と目立てを、ひとりひとりじっくりと指導されます。その後、垂直に立てた材を使って、全員が受け口と追い口の実習です。使う予定のチェーンソー3台のうち2台のエンジンのかかりが悪く、急遽1班の電動を借りることに。お日の森のチェーンソーは9台になり、使用頻度に偏りが出てきていますが、普段からまんべんなく全機、定期的にエンジンをかける必要もあるようです。午後からは、実地での伐倒に向かいます。スギの枯損木3本を、いずれもロープをかけずに首尾よく倒すことができました。

伝授された目立ての極意を実践
伝授された目立ての極意を実践
倒れてね
倒れてね

 3班は、ある程度実地経験のある6名が参加。始業点検と目立て後、現場に向かいます。スギの枯損木を中心に、午前午後で4本を伐倒しました。午前の2本は、チェーンソー遣いはまずまずだったものの、広葉樹の枝にかかってしまい、その処理にかなりの時間をとられました。くさびの使用だけでは倒しきれず、つるを一部切断しフェリングレバーで回転させながら何とか1本。2本目はさらに元玉切りが必要になりました。実際の伐倒は、チェーンソーワーク以外に多くの要素が絡むことを実感。午後はかかることなく二本伐倒しましたが、一本は倒れながら根返りするなど、枯損木の怖さも感じました。いずれも沢筋に倒れたため、その後の処理は容易ではなく、定例活動に残されました。

  全体として非常に充実した講習でした。講師の皆さんありがとうございました。

倒すのはこっちね
倒すのはこっちね
掛かっちゃったよ
掛かっちゃったよ


2024年6月3日(月)      高尾の森自然学校見学

立派な施設
立派な施設

 お日の森以外の里山ではどんなことが行われているのでしょう。みなさん以前から興味津々。そこで今回は、お日の森に助成もいただいている一般財団法人セブン-イレブン記念財団さんの運営する「高尾の森自然学校」にお願いして、見学会を開催しました。お日の森会員8名が参加、財団の常駐スタッフの小野さんがわざわざ時間をとってくださりご案内いただきました。

屋内掲示
屋内掲示

 高尾の森自然学校は、東京都とセブン-イレブン記念財団が協定を締結し、八王子市川町に放置されていた約26.5haの里山で行われている、自然環境保全と環境体験学習推進のための協働事業です。小野さんは10年前の立ち上げからかかわってこられたとのこと。当初山は荒れていて、ボランティアさんたちが150回以上もの作業を経て苦労して整備してこられました。この辺の事情は、話に聞く15年前のお日の森の活動開始のころに似ています。

見学開始
見学開始
冒険の坂?
冒険の坂?

 林内は、里山として機能していた昔の名残か、コナラをはじめとする落葉広葉樹が中心で、これもお日の森に似ていますね。近年は、やはりナラ枯れが激しく、職員の方はその伐倒にかなり忙殺されているようです。専従の職員さんが6名おられて、整備作業やボランティアさんのコーディネートにあたられているとのこと、月二回の作業に1530人の参加があるほか、学校行事や、社員研修などで多くの方が作業に訪れます。かなりの数ですが、それでもやはり広大なフィールドをカバーするのは難しいとのこと。毎月のように様々なイベントも開催され、また向いが中学校なので、子どもたちも頻繁に遊びに来るようで、活気を感じます。

ウッドチップ製作機
ウッドチップ製作機

 お日の森の5倍もの広さで、多くのボランティアさんを束ねているなどの点で、私たちの活動のあり方とはずいぶん違う面もありますが、目指していることは共通で、森の楽しさをなるべく多くの方に広めていこうという姿勢に共感が持てました。運営は簡単ではないと想像しますが、何より大変楽しそうな小野さんの表情が印象的でした。

ナラ枯れ伐倒のあと
ナラ枯れ伐倒のあと